【活動報告】2023.6.17 日本をもっと知りたい会 第2回日本酒を学ぶFW開催

梅雨の合間の快晴に恵まれた6月17日、青梅の澤乃井さん(小澤酒造)で「第2回日本酒を学ぶFW」を開催しました。昨年10月、同様のFWを開催しましたが、残念ながら参加できなかった方々からのリクエストを受け、今回第2回目の実施となりました。

まずは腹ごしらえ。清流ガーデン澤乃井園内にある「ままごと屋」で、思い思いに利き酒セットを楽しみながらのランチからスタートです。アルコールの手伝いもあり、皆さん陽気に気分よく、ままごと屋自慢の料理に舌鼓を打ちながら会話を楽しみました。

食後はいよいよ澤乃井の酒蔵見学です。酒蔵軒先に吊るされた杉玉は、昨年10月FWの際は新酒の時期であったため真新しく深緑色でしたが、今回は見慣れた茶色となっていました。ひんやりとした土壁作りの酒蔵に足を踏み入れると、歴史と伝統技術を肌で感じる別世界の空気感が漂います。参加された皆さんは、案内の方に次から次へと熱心に質問をするなど、日本酒への好奇心と熱意は尽きないようです。

酒蔵見学後、多摩川の吊り橋を渡り、川向こうにある寒山寺で順番に鐘を突き、山あいに拡がる鐘の音の余韻を楽しみました。寒山寺拝観後は、玉堂美術館に向け清流沿いの遊歩道を散策しながらの移動です。多摩川の水面の輝きや岩にあたる水音を五感で感じながら、ゆっくりとしたペースで歩きました。自然からのエネルギーで大いにリフレッシュされ、皆さんの目は生き生きとし満足げな笑みがこぼれていました。

玉堂美術館は日本画の巨匠、川合玉堂が昭和19年から昭和32年に亡くなるまでの10余年を青梅市御岳で過ごしたのを記念して建てられました(昭和36年5月開館)。館内では、玉堂末裔の館員の方からご案内とご説明をいただいた後、数々の名作、その名作を産んだ画室、よく手入れされた石庭などを自由に見学しました。

玉堂美術館を後にし立川に到着後、希望者で反省会を兼ねた打ち上げを行いました。今日1日を振り返り、皆さんの率直な感想をお聴きすることができました。

参加者の皆さんから寄せられた感想をご紹介します(抜粋)。

・見渡す限り360度広がる緑の中、日本が誇る日本酒の酒蔵があり、どのように日本酒が製造される過程も初めて見学することが出来ました。大変勉強になりました。

・日本酒FWは2回目でしたが、今回は澤乃井園から御嶽駅までの川沿いの遊歩道を歩き、玉堂美術館を訪れました。今回のコース、とてもよかったです。お料理やお酒にも、前回とは違う季節が感じられました。遊歩道を散策し、日常では聞くことのない鳥の声、晴れていても梅雨を感じさせる川の流れなど、自然を身近に感じることができ、リセットできました。美術館の建物と庭園は、昭和に活躍した数寄屋建築の吉田五十八の設計であったことを知り、改めて石庭を眺め、ゆったりとした時間を過ごしました。

・梅雨とは思えない晴天の下、涼風を感じながら御岳渓谷を散策し、ランチ・きき酒を楽しみ、冷気に包まれた酒蔵では澤乃井愛に包まれた職人気質の方から酒造りへの熱い想いを伺うことができました。企画側の皆さまから事前に頂いた教材で、「知っている様で実は知らなかったお酒の世界」を学び、酒蔵内の静寂の中で、酒造りの奥深さと、お酒の味わい方・楽しみ方に気がついてしまいました(困ったことになりました)。ひょっとすると、万太郎は「灯台下暗し」だったかもしれません。身近なところにあるこんな面白い・奥深い世界に気がついていれば、峰屋も人手に渡ることはなかったかも。でもその代わりに日本の植物学は周回遅れを続けてしまったのかもしれませんが…。

・私は2回目の参加でしたが、ままごと屋では前回とお料理も利酒の種類も違い、酒造見学の案内の方も違ったのでお話も違い(今回の方の方が、色々お話がスッと入ってきました!)、その後の行き先も前回とは違ったので、また新鮮な気持ちで参加させていただくことができました!季節も違うので、その面でも楽しめました。とりわけ多摩川清流沿いの遊歩道はとても気持ちよく、マイナスイオンをたくさん吸ってリフレッシュできました♪
また、玉堂美術館には行ってみたかったので、念願叶って嬉しかったです。

・カレッジの皆さんとの奥多摩・日本酒体験、かけがえのない思い出となりました。「熟成」というキーワードが気になりはじめました。

・初めて参加させていただきましたが、事前にZOOMでの顔合わせがあったり、事前学習の資料を配信してくださったりと学びの機会が設けられていました。和やかな雰囲気の中、心から楽しめた奥多摩の一日でした。季節感と味わいのあるお豆腐料理に小澤酒造での酒蔵見学、多摩川沿いの遊歩道の散策、玉堂美術館・・・日本の美、食、伝統をあらためて知ることができました。事前の学びも役にたちました。お土産のことも付け加えさせてください。次から次にリュックに増えていく私のお土産。酒饅頭、梅ジャム、筍の粕漬、燻製卵、日本酒、こんにゃく、生わさび等・・さて全部で何キロ?

・こちらの酒蔵を見学するのは初めてでした。係の方の丁寧な案内で廻った蔵では、ほの暗い照明の中に麹菌が香るようで心が静まりました。創業から300年以上も酒を造り続けており、都内で最も長い歴史の企業だということでした。NHKの朝ドラ「らんまん」では、牧野富太郎の実家の造り酒屋が明治維新後の税制の変更により経営に打撃を受けたことが語られていますが、小澤酒造はその影響も乗り越えて今日まで営業を続けられたのにはどのような背景があったのでしょうか。自社の清酒だけでなく多摩地方の特産品を販売する売店やレストラン、利き酒どころ、屋外で食事を楽しめる施設や櫛かんざし美術館(休館中でした)も併設し、たびたび訪れたくなる場所を提供する経営の姿勢にヒントがあるのかもしれないと思いました。酒を仕込む季節にまたたずねてみたいと思います。

・日本酒の蔵元見学を通して、日本酒醸造の伝承、そして時代・環境の変化に歩み寄り伝統を守りつつ新たな技法への挑戦し続ける日本の姿を見ました。それは、現状に満足し留まることなく、更に磨きをかけて極めていく、そんな日本人の美徳。プレミアムカレッジのFWで学ぶたびに”日本人って凄いなあ”と感銘したことを思い出します。この歳になっても、いやこの歳になったからこそ日本のことについて学び、知識の引き出しを増やす機会をいただけることに感謝しています。そして、多摩川の清流沿いを歩きながら、日々の疲れも流せるほど楽しい時間でした。

・澤乃井酒造のひんやりとした酒蔵で元禄時代創業の歴史を感じた後には多摩川上流の渓谷を歩き、いつもと全くちがった東京の一面に触れることができました。渓谷散歩の先にある素晴らしい日本画の玉堂美術館を訪ねたことも、今回の発見でした。こうしたフィールドワークにかつて机を並べた仲間と参加することは、ただ楽しいだけでなくまた再び色々な意見・感性に接し新たな気づきを与えてくれます。自分のまだまだ知らないこと、知っていると思っていても違う面から光をあててくれる「もっと会」の活動に注目です。

皆さん、日本酒の学びだけでなくリフレッシュもできたみたいですね。

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