【活動報告】宇宙の謎にせまる会(Cosmo会)「JAXA相模原」、「相模原市立博物館プラネタリウム」FW 2025.11.26

JAXA相模原正門前にて

 街路樹の紅葉が美しい相模原市淵野辺にて、道を隔ててお向かいに位置する、「JAXA相模原キャンパス」及び「相模原市立博物館プラネタリウム」で久々となるFWを実施しました。

宇宙を身近に感じられるまち(相模原市、淵野辺駅周辺)

 JAXA相模原キャンパスがある相模原市は宇宙を身近に感じられるまちづくりを進めており、最寄り駅のJR淵野辺駅では「銀河鉄道999」の発車メロディーが流れ、駅周辺の通りには宇宙に関連した名前が付けられています。JAXA相模原キャンパスまでの歩道には探査機やガンダムが描かれたマンホールの蓋があり、まさしく“宇宙を感じながら”たどり着くことができました。

マンホールの蓋に見るJAXAの街、相模原市淵野辺駅周辺

JAXA職員用食堂でのランチ

 宇宙科学を日常的に支えるJAXA職員たちのための食堂ですが、一般見学者も利用ができます。FWを実施した水曜日のみ宇宙飛行士がISS内で実際に食べている「スペースカレー」を食べることができました。少し甘口で後からスパイシーさが感じられました。玉ねぎやマッシュルームが多めだったのですが、これは宇宙での野菜不足対策かも?と、観察と考察を怠りなく行いました。

水曜日限定「スペースカレー」

実験棟ツアー(約20分)

 キャンパス内にある大型室内実験施設「宇宙探査実験棟」を解説員の熱い解説を聞きながらの見学を行いました。宇宙探査実験棟は、近い将来の月面探査に向けた技術開発(人間の訓練のみならずロボットや機械達の訓練も目的としているところが面白い)を支える試験施設です。
 月面の地形や照度環境を模擬したフィールドで、探査ロボットや各種ローバーの実験を実施し、実運用に近い条件下での技術実証をしています。
 普段は施設の月を模した砂山を眺めて見学は終わる事が多いのですが今回は超ラッキーなことに複数の企業や大学が行っているグローバルな実験現場を見学することができました。砂山を登ってひっくり返りそうになっているローバーが動き回り、大きなレゴブロックをロボットが遠隔操作?自分で考えながら?組み立てているところなど、まるで月面基地から月面での作業を眺めている気分でした。

 ※:トップシークレットとのことで写真は撮れませんでした、残念!

「JAXA相模原キャンパス(宇宙科学探査交流棟)」見学(1時間)

 JAXA宇宙科学研究所が運営する見学施設です。ここでしか得られない貴重な情報や体験も多く、ロケット開発の歴史や宇宙探査について知ることができました。見学料は無料で、宇宙科学探査の研究開発の現場を解説員が熱く語って分かりやすく教えてくれるツアーに参加しました。
 実際に使われた機材の展示や触ったり覗いたりできる展示もありより臨場感が感じられるものとなっていました。

「はやぶさ」を搭載したM-Vロケット

「はやぶさ2」模型(左)、MMX火星衛星探査機模型(右)

相模原市立博物館プラネタリウム

 調布市の企業である五藤光学研究所製の、最新鋭「ケイロンⅢ・ハイブリッド」が相模原市立博物館に今年7月に導入されました。同システムは、約10.3億個の恒星で天の川を再現する光学式プラネタリウム「ケイロンⅢ」と、8K相当の高精細映像を投映する全天周デジタル映像システム「バーチャリウムⅡ」を融合したもので、光学・デジタルの双方において世界最高レベルの性能を備えたハイブリッド・プラネタリウムとしては世界初であり、光学式ならではの美しい星空とダイナミックな映像を楽しむことができました。 併せて、座席や内装をリニューアルし極めて快適にかつ美しい夜空や映像を見ることができるようになりました。あまりに快適なので、睡魔が度々やって来るかもと心配しましたが、MMX(火星衛星探査計画)のプログラムが興味深く寝るひまはありませんでした。

光学プログラムの番組

『星空テラス』

 解説員が当日の星空や注目の天文現象などを中心に紹介してくれました。さすが10億を超す星達やリアルに瞬く様子など最新鋭機の素晴らしさを実感できました。
 JAXA相模原キャンパス(宇宙科学研究所)に関する映像(『赤外線観測モニター装置』、3分程度)も上映され、連携した活動がされていることが分かりました。

3D画像の番組

『MMX火星衛星探査計画』
 火星の衛星フォボスに着陸し、サンプルリターンを行う計画は、火星重力圏という困難で大きな挑戦ということが分かりました。そのミッションの詳細を描き出すと共に、サンプルリターンがどのような価値を私たちにもたらすのか、そして人はなぜ困難な宇宙探査を行うのかが伝わってきました。

五島光学製最新鋭 CITRONⅢ

<参加メンバーからの感想>

🚀久しぶりのCosmo会の活動で楽しみにしていましたが、実際、事前の期待以上に楽しく興味深いフィールドワークだったと感じています。JAXA相模原では、小惑星イトカワから表面物質を採取し地球に持ち帰った「はやぶさ」を始め、多数の展示を見学しました。なかでもガイド付きで案内して頂いた月面の環境を再現した模擬試験場(20m x 20m)での開発・試験作業の状況を実際に見ることができたのは興味深かったと思います。相模原市立博物館では、プラネタリウムのプログラムを2本鑑賞しました。1本目はこの季節の星空解説で思わず睡魔に襲われましたが、もう1本は今後計画されている火星衛星探査計画(MMX)の紹介で、こちらはワクワク感に引き込まれてしまいました。

🚀最寄りの淵野辺駅からJAXAへ徒歩で向かうと、「はやぶさ」や「ガンダム」をモチーフにしたマンホールのふたがみられ、星座の名前が付けられた通りなどにウキウキしました。地元のJAXAへの期待の大きさを感じました。月面を模したJAXAの実験棟では実際の実験を見学しながら、壁面が黒い理由等の詳しい解説を伺うことが出来たのは貴重な体験でした。「機械の訓練を積む」という言葉が印象に残っています。来年は、2018年打上げの水星探査機「みお」の水星到着&火星衛星探査機「MMX」打上げと、大きな話題があるので楽しみです。

🚀淵野辺は電車で駅を通過したことはあっても降りたことはなかった。マンホールや町中の掲示などあたかもJAXAタウンの体を成しているような気がした。JAXA相模原では、以前FWで訪れたJAXA筑波でのそれとかなり違った観点からの結構詳しい説明・・特にロケットの開発経緯と仕組み・・がナビゲータの方からあり大変参考になった。「これはだけは覚えていて下さい」という言葉が何度も出て、仕事に誇りがあることをも感じた。また、あまり話題になっていない水星探査のことも聞くことができたほか、普段は開示されない月面を模した試験場でのローバー走行実験の場を見ることができことも有意義であった。相模原市立博物館は、何といってもJAXAでも説明を受けたMMX(火星衛星探査計画)の上映(3D画像)が圧巻だった。火星およびサンプルリターンを予定している衛星フォボスの軌道、重力を勘案した「はやぶさ2」とは比較にならない複雑で高難易度の進路・方向転換を取ることがよくわかり、是非とも成功して欲しいと思った次第である。

🚀集合場所の淵野辺駅からJAX Aへ向かう道々に、はやぶさの絵のマンホールや星座のプレートなどがあり、早くも期待が膨らみました。実際は想像以上にどの施設も充実していて、見応えがありましたが特に印象に残ったのは
・JAXAの実験棟ツァーでの月面探査のロボット訓練のリアルな様子
・7月にリニューアルしたプラネタリウムで見た「火星衛星探査計画」
・相模原市立博物館とJAXAの連携がなされていて、宇宙が身近に感じられた。
「宇宙のまちだよ相模原」と市全体で力を入れていることもわかり、また来館者の多さにも活気を感じた一日でした。楽しかったです。

(二期生 松尾 記)

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