今回のフィールドワークは、国立ハンセン病資料館と国立療養所多磨全生園(東京都東村山市)を訪れます。
ハンセン病。皆さんはどれくらいハンセン病のことを知っていますか。
ハンセン病は籟(らい)病ともいわれ、1400年も前から日本にあった病気で、日本書紀にも記述があります。社会は原因が分からない謎の病気を恐れ、1907(明治40)年「籟予防ニ関スル件」の制定に基づき、各地を放浪する患者の収容が始まりました。さらに1931(昭和6)年には「籟予防法」が制定され、全国各地に国立の療養所が建設され、全ての患者の強制隔離が進められました。海外では、1873(明治6)年ノルウェーの医師、ハンセンが「らい菌」を発見しましたが、治療薬が発見されたのは70年後の1943(昭和18)年で、アメリカで「プロミン」という薬の有効性が確認されました。日本でも1947(昭和22)年からプロミンによる治療が始まりましたが、貧しさから薬代を払えず断念したり、既に進行が進んで効果がない患者がいたほか、根強く残る社会の差別意識や制度のため、療養所暮らしを余儀なくされる患者がいたり、全快して出所しても戻ってくる人がいるなど、病気の全快と社会への復帰にはとてつもなく高い壁がありました。そして、1996(平成8)年、「らい予防法」はやっと廃止され、90年続いた隔離政策は終わりました。その後、裁判での勝訴により、政府は患者へ謝罪し、名誉が回復され、補償や必要な対策が行われたことは、皆さんご承知の通りです。
現在、日本には国立・私立を合わせて14か所のハンセン病療養所があり、総数720名の患者が入所しており(2024/1現在)、国立療養所多磨全生園はそのなかの1つで、94名が入所しています。また国立ハンセン病資料館は1993(平成5)年、ハンセン病問題に関する正しい知識の普及啓発による偏見・差別の解消を目指し、「高松宮記念ハンセン病資料館」として設立・開館されました。
今回は、国立ハンセン病資料館、国立療養所多磨全生園ともに学芸員の方に解説とご案内をいただき、ハンセン病を巡る歴史についての理解を深めます。国立ハンセン病資料館では、まず語り部の映像を鑑賞し、その後館内の展示物を見学し、閉ざされた療養所という空間の中での入所者の苦悩や日々の生活で見出すささやかな楽しみなど、入所者の皆さんの生活と人生に触れます。また、国立療養所多磨全生園の見学では、ショッピングセンター、理髪店、寺社・教会などがある広大な敷地を巡ることで、生活が完結できる街空間で隔離生活が送られていたことが分かるでしょう。
園内には桜並木がありますが、これらの木々は、入所者の方々が不自由な身体にもかかわらず、一本一本願いを込めて植えられた苗木が大きく育ったものです。現在は公園として一般市民にも開放されており、訪問当日はちょうど開花する時期となる予定です。その桜並木を眺めるとき、植樹された方々の思いが時間を超えて伝わってくるのではないでしょうか。
つきましては、参加者を募集しますので、ご希望の方はお申し込み下さい。
1.日程: 2026年3月31日(火) 12:30~17:00頃
2.場所: 国立ハンセン病資料館、国立療養所多磨全生園
東京都東村山市青葉町4-1-13
国立療養所多磨全生園(こくりつりょうようじょたまぜんしょうえん)ホームページ
-東京都東村山市。全国に13施設あるハンセン病国立療養所の1つです。
3.スケジュール(予定):
12:30 清瀬駅(西武池袋線)改札口集合
13:00~15:30 国立ハンセン病資料館見学
*語り部の映像鑑賞、学芸員によるガイダンス、その後自由見学
15:30~17:00 国立療養所多磨全生園見学
*学芸員による案内、見学
17:00 現地解散。JR新秋津駅へ
18:00 (希望者のみ)懇親会(西国分寺駅近辺、別途参加費@7,150円予定、飲み放題)
4.参加費: 無料
5.募集人数: 12名 <3/7(土)申込〆、定員になり次第終了>
6.申込先: https://form.os7.biz/f/2721403d/
*上記をクリックしてもリンクしない場合は手入力してください。
7.その他ご連絡事項:
〇HPやYouTube動画で、ハンセン病に関する事前学習をお願いします(詳細は後日参加者に連絡予定)。
〇3/24(火)20:00より、Zoomによる参加者の顔合せと打合せを行いますので、できるだけご参加ください(詳細は後日参加者に連絡予定)。
8.注意事項:
・催行中の事故やケガ等は参加者の自己責任でお願いします。
・参加者には後日詳細事項をご連絡します(集合場所や当日の運営、注意点など)。
ご不明な点等ございましたらtmupc-club-mottokai@googlegroups.com までお問い合わせください。
以上




(記:森本曉(第1期生))


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