1期生 木下博雄
東先生の「文芸における文化と社会」の講義の中で、「大山詣り」という落語が紹介されていました。
聴講された方はご存じのこととは思いますが、文芸作品の中に登場する地域のその時代の文化や社会背景を掘り下げる内容になっていました。
私が生まれ育った東京都杉並区には、堀之内妙法寺というお寺があります。
落語「堀之内」という噺の舞台となったお寺です。
徳川家のお立寄り処として徳川慶喜が宿泊していたり、建物も重要文化財に指定されている等、建築としても見どころの多いお寺です。
私が落語のイベントに関わっていなければ、ほとんど気付かずにいたかもしれませんが、たまたま、落語に興味を持っていたため、落語の中に登場するお寺としてその文化や地域社会での意味を知ることができました。
お寺自体が、落語との関わりを認識して、毎月、落語会を開催しています。
落語の舞台として紹介されたお寺が、その文化の担い手である若手落語家の育成に関わっていることは、非常に興味深いことだと思っています。 落語に登場していた頃の表参道の賑わいは、今では感じることができませんが、落語好きの方、歴史的建造物に興味のある方は、是非、訪れてみてください。
コメント