【活動報告】2024.0523 ぶらり美術館巡りの会

~横山大観記念館 “さざれ石”がかすかに見える入口にて~

 横山大観記念館に行ってまいりました。プレミアムカレッジの「近代日本美術史」の講義を担当しておられる佐藤志乃先生の御計らいで、この日は館長直々に解説して頂けるという贅沢な見学会でした。館長は、横山大観直系の4代目の横山浩一氏。画伯の人となりがよくわかる生前の逸話は、さすがご親族の解説。貴重なお話をお聞き出来ました。 

 不忍池のほとりに佇む木造二階建ての数寄屋造りの日本家屋。この場所は、彼が芸大の学生だった頃からその”地の利”を知り尽くして購入したのだとか。2階のアトリエからは不忍池の”みなも”が望める絶好のロケーションです。家屋も日本庭園も画伯自身がデザインされたそうで、隅々まで芸術家の美的センスが光ります。照明器具のデザイン、部屋ごとに微妙に異なる欄間の細部に至るまで彼の繊細な美意識を映し出した見事なお屋敷でした。戦後の再建とはいえ100年前の洒落た趣が古びることなく残っていました。

~佐藤志乃先生(前列中央)と横山大観のアトリエにて~

 

 ガウンに身を包みスケッチするこの姿、実にダンディですね。ほんの20年前までは”ちょんまげ”姿の武士が闊歩していたはずなのに。水戸藩士の長男として生まれ、明治から昭和にかけて日本美術界を牽引した人物がこれほどモダンな装いだったとは驚きました。

 横山大観、菱田春草の「朦朧体」の画風のお話は、いずれどこかで藤田さんにお聞かせ願うということで、大観が一時オーナーだったという「韻松亭」で贅沢な和食を頂きに。不忍池のほとりの趣ある小粋なお店。佐藤先生のお勧めでした。感謝、感謝。

 食後に近くの旧岩崎邸に立ち寄り散策。横山大観に岩崎久弥。この日は明治の偉人達の迫力を実感できた贅沢な一日でした。

文責 深田                

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